エクステンドレンジダイバー
ボトムガスにエアを使い、浮上時にはナイトロックや純酸素を減圧用ガスとして使用することで効果的な減圧を行う最大水深55mまでの大深度潜水のための理論と技術、手順を学ぶためのコースです。
大深度潜水のための装備、コンフィギュレーション、必要となるスキルの完成度を高めると共に、大深度潜水のリスクとその回避法、トラブルが起きた場合の対応等、アクシデントマネージメントを重視した内容が特徴です。Explorer's
Nest では、エクステンドレンジダイバーコースに、効率的な減圧と減圧ガスをロストした場合のリスクを小さくするために有効な、2種類の減圧ガス(EAN50及び純酸素)用タンクを携帯するスタイルを取り入れています。
なお、本講習には器材の構成や配置の完成度が求められますので、必要となる基本器材は全てご自身で用意していただくことになります。必要器材、器材選択に関するご質問等ございましたら、遠慮無くご相談下さい。
前提条件としてアドバンスドナイトロック及び、デコンプレッションプロシージャーズの講習(あるいは他団体の同等の講習)の終了が必要になります。
ミニマム6時間の学科講習と、基本スキルの完成度の追及および複数のステージボトルの扱いを習得していただくためのミニマム1日のプール(コンファインドウオーター)トレーニング、そして、ミニマム3日間の海洋実習が基本スケジュールです。
なお、海洋実習にはプール(コンファインドウオーター)トレーニングのメニューを全て終了した後に進んでいただくことになります。
基本スケジュール内でカリキュラムを終了できない場合は補講が必要となり、別途補講費が必要となります。
■参加条件
・アドバンスドナイトロックスダイバー及びデコンプレッションプロシージャーズ
ダイバーの認定(あるいは他団体の同等クラスの認定)
・最低100ダイブのダイブキャリア。内25ダイブ以上は最大水深30m以上の
ダイビングであること
・18歳以上
・TDI指定のメディカルチェックリスト上問題がないこと
■講習内容:別ウインドウで紹介
■必要器材:別ウインドウで紹介
■必要時間:ミニマム4日間
■費用:¥164,700(以下内訳)
・コースフィー¥41,000(教材費含む)
・プール(コンファインドウォーター)実習費 ¥21,000
・海洋実習費(3日間・6ダイブ) ¥98,500
・申請料 ¥4,200
※原則2名様からの開催となります。
(マンツーマンでの開催に関してはご相談下さい)
※最低日数で講習が終了しない場合は別途補講費が必要となります。
(補講費用は実費+¥20,000/1日となります)
※現地までの交通費、食費、宿泊費は含みません。
※ボートダイビングをご希望の場合は別途ボート代実費が必要となります。
※海外・沖縄・小笠原等遠隔地での実習には別途旅費が必要となります。
※このコースでは器材の構成が一つの重要なテーマとなりますから、
必要器材は全て御自身で専用器材を御用意願います。
※器材選択に関してはインストラクターにご相談下さい。
▲back
講習内容
●レクチャー
1)ディープエアダイビングの歴史
2)物理学
A:圧力復習
B)ダイブ計画の為の数式(ベストミックス・MOD等
3)生理学
A:低酸素症
B:酸素中毒(全身・中枢神経)
C:ナコーシス
D:窒素とヘリウムの吸収と排出
E:二酸化炭素中毒
F:一酸化炭素中毒
G :高体温症
H:低体温症
4)減圧の選択肢(エア・ナイトロックス・酸素・ヘリウム)
4)器材に関する考察
A:タンクのオプリション
B:ステージタンクのオプション
C:スーツ・インフレーションのオプション
D:レギュレーターのオプション
E:ハーネス・BCのオプション
F:コンピューター/水深計/ボトムタイマーのオプション
G:浮上とナビゲーションのリール
H:リフトバック/サーフェスマーカーブイ(DAM)
I :ライト(プライマリー・バックアップ)
J:バックアップ器材(マスク・カッティングディバイス)
K:ジョンライン
5)ダイブテーブル
A:減圧ソフト
B:アルゴリズムの紹介と検討
6)ダイブ計画
A:オペレーション(サポート・チーム)
B:チーム計画(ガスマネージメント・マッチング・酸素/窒素限界)
C:緊急計画(減圧失敗・酸素中毒・分析とログ・一般的な問題)
7)手順
A:ボトム・トラベル・減圧ガス(ノーマルオペレーション・トラブル時
分析とログ)
B:潜降(EN方法・潜降ライン・フリー潜降・ナコーシス・呼吸・
コンフィギュレーション
C:多種の速度
D:サポート
E:ナビゲーション(岸から・潜降ラインから・ボートから)
●陸上ドリル
1)基本と中級のハンドシグナルのデモ
2)減圧義務と仮想OH環境に適した器材の選択と準備
3)リフトバックの配置とガス交換手順の為のチーム間ドリル
4)バディ救助ドリル
5)使用されるガスミックスの適切な分析とラベリング
6)正しいダイブ前計画の提示
A:個人やチームのガス消費に基づいた限界(ガスマッチング)
B:計画水深での実際の混合における酸素暴露限界
C:計画水深での実際の混合における窒素吸収に基づく限界
●ダイブ前ドリル
1)全てのダイビング前にはSTART(※)を使ってチェック
2)ストレスの分析とその低減
3)バディ・チーム同士のでのガスのマッチング
※)STARTとはSdrill、Teamの器材チェック、Air(ガスマッチング)、Route
(EN/EXと水中コースの確認)、Tables(深度、時間、ポイント、スケジュール)
●水中ドリル(コンファインドウオーターで確認後海洋実習)
1)コミュニケーションを通し、バディ・チーム間で配慮の意思を示す
2)一定水深を維持して一定の時間泳ぐ(RMVの測定)
3)一定の水深・位置を保ちながら複数のステージボトルの廃棄と回収の
能力をデモする
4)複数のステージボトルの取り扱いと呼吸源の切り替えのデモを行う
5)一定の水深・位置を保ちながらバディ・チーム間におけるガスのシェアの
能力をデモする
6)完璧な中性浮力とトリムのデモを行う
7)完璧なコントロール浮上をデモする(6m/min、1m/min)
8)リフトバックによる浮力コントロールの能力をデモする
9)チーム内の1人がマスクをなくした状態でエアをシェアしながら浮上
する能力をデモする
10)減圧ガスを無くした場合の臨時の減圧スケジュールを作る
11)中毒ダイバーを浮上させ、水面で30m以上の曳航した後、器材を
除去する能力をデモする
12)一定水深で、呼吸と視界を無くした状態で水平に15m泳ぐ
13)潜水計画に則したダイビングを行う
14)正しいナビゲーションテクニックをデモする
15)2回のダイブでリールとDAMを使った浮上と段階減圧をデモする
16)バルブシャットダウンドリル
17)バックアップギアへの交換(マスク)
−close−
必要器材
●ボトムミックスタンク(現地レンタル)
・計画されたボトムミックスの減圧を完了するのに適した容量
・デュアルバルブ、アイソレーター付きマニホールド
・TDI基準に則したラベリングがしてあること
●減圧ミックスタンク(レンタル可)
・タンク容量は必要な減圧に対応するガス量の1.5倍以上であること
・TDI基準に則したラベリングがしてあること
●インターミディエイトミックスタンク(レンタル可)
・タンク容量は必要な減圧に対応するガス量の1.5倍以上であること
・TDI基準に則したラベリングがしてあること
●レギュレーター(ボトムミックス用2台・減圧用1台・中間用1台)
※減圧用及び中間用のレギュレーターは酸素対応であること)
・ボトムミックスタンクにはプライマリーとバックアップのレギュレーター
・全てのプライマリー/ボトムミックス・インターミディエイトタンクには
残圧計が必要
・プライマリーレギュレーターには7インチ程度のロングホース
・全てのレギュレーターはDIN又はYokeで統一
●器材構成に適したBC
●フィン・マスク・ブーツ(ウエットスーツの場合)
●環境に適した保温スーツ
●バックアップのマスク
●予備の水深計とダイバーズウオッチ、ボトムタイマー
●水深計及び時計として使用可能なダイブコンピューター
●現場に必要であればライトシステムとバックアップライト
●DAMあるいはリフトバック(11kg以上の浮力が必要)
●バッアップのDAM
●リール(計画された水深に適したライン長)
●バックアップのリール
●カッティングディバイス(2個以上)
●スレート又はノート
●酸素・ヘリウムアナライザー(インストラクターの提供でも可)
−close−